2024年02月08日

イントゥ・ザ・ラビリンス Into the Labyrinth



イントゥ・ザ・ラビリンス」 (Into the Labyrinth/L'uomo del labirinto)は 2019年のイタリア映画。作家ドナート・カリシの小説を、自らの脚本・監督によって映画化。トニ・セルビッロ、ダスティン・ホフマン出演。犯罪スリラー、シリアルキラー、どんでん返し映画。

作家自ら脚本と監督をしたからには、自分の表現したかった事は十分に表現されているのでしょうね。確かに話が進むにつれグイグイ引っ張り込まれるミステリーがあります。

あらすじ
15年前に誘拐された少女サマンサが保護されるのだが、薬漬けにされていたため記憶が混濁している。精神分析医グリーン(ダスティン・ホフマン)はサマンサの記憶を呼び起こすために、敢て際どい質問を投げかけていく。一方、探偵のブルーノ(トニ・セルヴィッロ)は、余命宣告された彼にとっての最後の仕事になるこの事件の犯人を捜すために捜査を始める。。。

誘拐される経緯(なんでそんな何もない道路にただ止まってるだけのバンに、警戒心が強いであろう年頃少女がのん気に近づいて鏡代わりにする?)が初っ端からちょっと笑えるのですが、医者グリーンのシーン(英語)探偵ブルーノのシーン(イタリア語)に分かれていて違和感が凄いのですね。後にその理由が分かるのですが、ラビリンスに入っていくようなストーリー構成は観る側をどんどん引き込む吸引力があります。巧妙に並行して話が進んでいく感じとその違和感が上手に表現されていると思います。

うさぎが何故かホラーやサスペンスに登場する事が割とあるのですが、この作品でも悪いうさぎさんが登場します。可愛いものの裏の顔みたいな不気味さがあるのでしょうか?

作者の視点でみたら違和感ないのかもしれないけどやたら都合の良い展開(どうしてそこにいるのが分かった?なんで財布とられたくらいで知り合いの住所が分かったあげく自宅のラップトップに通信できるの??など)が多いのが残念。原作の方もそうなのか、気になるところですね。

Into the Labyrinth【電子書籍】[ Donato Carrisi ] - 楽天Kobo電子書籍ストア
Into the Labyrinth【電子書籍】[ Donato Carrisi ] - 楽天Kobo電子書籍ストア
posted by 淀川あふるー at 12:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪/スリラー 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2017年10月19日

スコア The Score


スコア』(The Score)は、2001年に製作されたアメリカ映画。フランク・オズ監督。
トレイラーでも出てくる、芸達者エドワード・ノートンの障碍者のふりの演技が凄いですね。

あらすじ
ニック(ロバート・デ・ニーロ)は表向きジャズバー経営者なんだけど、ベテランの金庫破り。綿密な計画と、危ない橋は渡らない慎重な性格で、この年まで失敗はなし。マックス(マーロン・ブランド)から地元のモントリオールの税関の金庫に保管されたフランス国宝の笏を盗み出すという計画を持ちかけられる。その計画にはジャック(エドワード・ノートン)が含まれており、彼は既に障碍者のふりをして税関で清掃夫として働いて、内部構造を熟知している。。。

ルパン三世みたいにお宝を頂戴しに色々なところに忍び込んでは華麗にずらかるニック。最後に持ち掛けられたこの大きな仕事に本能的にヤバさは感じるものの、のってしまいます。割とすんなり計画通りに進んでいくのですが、こういう映画だから絶対にただで終わりはしないよね。ひねりは最後の方で出てきます。

マーロン・ブランドの遺作だそうです。

スコア [DVD] -
スコア [DVD] -
スコア【Blu-ray】 [ ロバート・デ・ニーロ ] - 楽天ブックス
スコア【Blu-ray】 [ ロバート・デ・ニーロ ] - 楽天ブックス
posted by 淀川あふるー at 08:38 | Comment(0) | 犯罪/スリラー 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2013年05月15日

ザ・センチネル/陰謀の星条旗 The Sentinel



ザ・センチネル/陰謀の星条旗」(The Sentinel)2006年のアメリカ映画。

マイケル・ダグラスが女癖の悪いシークレットサービス役で登場する映画です。レーガン大統領狙撃事件で大統領を守った程の腕があるのに親友の奥さんに手を出して友情を失ったり、はてはファーストレディーにも手を出していて内通者ではないかと疑われてしまう程の緩さです。

あらすじ
シークレットサービスとして20年勤務しているピート・ギャリソン(マイケル・ダグラス)は、シークレットサービス伝説的な人物だったのだが、ファーストレディ(キム・ベイシンガー)との不倫関係を続けています。

ある日、ファーストレディといちゃついていたピートの元へ、同僚の警護官が自宅前で何者かに撃たれたという情報が入ります。元親友のデイヴィッド(キーファー・サザーランド)が捜査に乗り出すのですが、駆けつけて来たピートとひと悶着起します。

そんな折、大統領暗殺計画が進行していて、シークレットサービス内に内通者が居るというたれ込みが入り、シークレットサービス全員を嘘発見機にかけての捜査が始まるのですが、ピートの元へ、彼がファーストレディといちゃついている写真が送りつけられます。。。

エヴァ・ロンゴリアはドラマ出身なせいか、表情の演技があまりにもベタすぎで笑えます。まったく警護官らしくないのもご愛嬌ですかね。

ところで、守る立場のファーストレディーに手を出しちゃうシークレットサービスなんて、いったいどういう事なんでしょうかね。大統領暗殺を狙うテロリストより達が悪いですね。寝取られ大統領と言う醜聞で政治生命はあっけなく終わってしまう可能性があるので、大統領は知らない所でダブルピンチの修羅場だった訳ですね。

ザ・センチネル 陰謀の星条旗 [DVD] / マイケル・ダグラス, キーファー・サザーランド,...
ザ・センチネル 陰謀の星条旗 [DVD] / マイケル・ダグラス, キーファー・サザーランド, キム・ベイシンガー, エヴァ・ロンゴリア (出演); クラーク・ジョンソン (監督)オリジナル・サウンドトラック「ザ・センチネル/陰謀の星条旗」 [Soundtrack] / サントラ (演奏) (CD - 2006)ザ・センチネル 陰謀の星条旗 [Blu-ray] / マイケル・ダグラス, キーファー・サザーランド, キム・ベイシンガー, エヴァ・ロンゴリア (出演); クラーク・ジョンソン (監督)

posted by 淀川あふるー at 15:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪/スリラー 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2012年12月19日

アリス・クリードの失踪 The Disappearance of Alice Creed


英語版

アリス・クリードの失踪」(The Disappearance of Alice Creed)は2009年のイギリス映画。

お金持ちの娘を誘拐してお金を要求する、というそこまではよくある展開の映画なのですが、実は登場する3人の人間関係に接点があって、話しが二転三転していくというスリラー映画です。


あらすじ
刑務所仲間のヴィック(エディ・マーサン)とダニー(マーティン・コムストン)は、とある人気の無い廃虚のようなアパートの一室を防音材を入れたり、鍵を取り付けたりと怪しげな行動をしています。黙々と作業を続ける二人は、とある家から出て来た女性アリス・クリード(ジェマ・アータートン)を一瞬の内に拉致します。途中で服装を変えたり、二人は綿密に誘拐計画を立てていた事が分かります。

アパートに女性を連れ帰って例の部屋に彼女を運び込み、抵抗する彼女をベッドに拘束した後全裸にして写真を撮影し、その画像をラップトップに取り込んで彼女の父親へ送りつけます。二人の計画の第二段階が完了します。。。

人間関係のネタをばらしてしまうとそこがミソなので敢えて控えますが、誰が騙され、欺かれて行くのか?という所に引っぱり込まれる映画です。綿密に立てた計画も、誰の思惑が何処まで絡んでいるのか、途中でうまく混乱させてストーリーが進行します。

ヤバい計画を立てる時は相手を選ばないと命取りになる、というのは犯罪スリラー映画の教訓ですね。
アリス・クリードの失踪 [DVD] / ジェマ・アータートン, マーティン・コムストン, エデ...
アリス・クリードの失踪 [DVD] / ジェマ・アータートン, マーティン・コムストン, エディ・マーサン (出演); J・ブレイクソン (監督)「アリス・クリードの失踪」

posted by 淀川あふるー at 17:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪/スリラー 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2012年11月13日

ブレイクアウト Trespass



ブレイクアウト」(Trespass)は2011年のアメリカ映画。

原題の「Trespass」は不法侵入の事です。ちなみに「ブレイクアウト」にはそういう意味はありません。何故、ブレイクアウト(勃発、脱走などの意味)なのか、内容的にはまったく意味の合わない邦題になっています。受験生の皆さんは間違えて覚えないように注意しましょう。

さて、出演料に対して採算の取れない女優#1にその昔輝いていたニコール・キッドマンと、侮れないムンムンおやじニコラス・ケイジの競演している映画です。残念ながら、ニコラス・ケイジの良い所が微妙にしか発揮出来ずに終わってしまう映画です。

あらすじ
宝石商カイル・ミラー(ニコラス・ケイジ)が妻サラ(ニコール・キッドマン)の待つ豪邸に帰宅します。パーティに行きたいという娘エイヴリーを一蹴にして、忙しく携帯で交渉を続けます。ところがエイヴリーはこっそり家を抜け出し、友達とパーティへ行ってしまいます。

ドアのチャイムが鳴り、普通にカイルが応対してしまったところを覆面をした男達に住居に侵入されてしまいます。いきなりの事に戸惑う夫婦。侵入して来た暴漢達は何故か家族構成やセキュリティシステムの事まで熟知しており、ミラー家に絶体絶命の危機が訪れます。。。

強盗達とカイル、サラの心理戦が繰り広げられるのですが、『裏のあるやり手の男』演技をやらせるとかなり上手いはずのニコラス・ケイジがイマイチで終わってしまいます。強盗達とのやり取りなどかなりスリルがあるのですが、どうもヘマして使えない娘の件とか、強盗の一味のアホな中毒女のシーンなどストーリーの展開がダラダラしている部分があって、イマイチパリっとしないまとめあげ方です。無駄にハラハラする分だけダレた展開に感じてしまうのでしょうか?

ニコラス・ケイジの『家庭的な夫』臭が強過ぎて、裏のあるやり手のビジネスマン部分がイマイチ弱かった所為もあるのかもしれません。一筋縄では行かない普通のビジネスマンという普通な感じから、底知れない裏がある部分をもっともっと強く出したら、ニコラス・ケイジらしくなったかもしれませんね。

ブレイクアウト [DVD] / ニコラス・ケイジ (出演); ジョエル・シューマカー (監督)
ブレイクアウト [DVD] / ニコラス・ケイジ (出演); ジョエル・シューマカー (監督)ブレイクアウト [Blu-ray] / ニコラス・ケイジ (出演); ジョエル・シューマカー (監督)





posted by 淀川あふるー at 17:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪/スリラー 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2011年11月18日

パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会 The Perfect Host



パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会」(The Perfect Host)は2010年のアメリカ映画。ダーク・コメディ/スリラー映画。

シット・コム「そりゃないぜ!? フレイジャー」の精神科医の弟ナイルス役で知られるデビッド・ハイド・ピアースが、サイコな役柄で登場する映画です。神経質な性格で、一見、知識階級の没個性な人物に見えるけど、実はもの凄く変わり者というキャラクターをやらせると抜群の才能を発揮します。表情の端々に浮かび上がるそのキャラクターの性質に、程よい不気味さがあって良いです。

とってもサイコな犯罪映画なのですが、ブラックユーモア的な笑いを誘うストーリになっています。

あらすじ
LA。銀行強盗ジョン(クレイン・クロフォード)は、警察から逃れる為に高級住宅街に逃げ込む。豪邸の郵便受けに入っていたハガキを盗み見てハガキの差出人の友人を装い、中年紳士ウォーウィック(デビッド・ハイド・ピアース)をだましてまんまと家に入り込む。

友人達を招いた晩餐会の準備中だった一人暮らしのウォーウィックは、ジョンにワインを勧め、フレンドリーに彼を受け入れるのだが。。。

高級住宅に住む男性が、いきなり飛び込んできた男を招き入れるという設定には無理がある感じもしますが、(この映画の場合は特殊な男性なのでもちろん招き入れる訳ですが)高級住宅に住む、独身貴族の怪しげな中年男性、という設定はそれだけで既にミステリーがありますね。

ストーリーの終わり近くで彼の職業やお金の稼ぎ方が判明するのですが、微妙に生活感のないモデルルームのように綺麗な彼の家の中の様子に「何やってここまで稼いでるんだろうか?」と最後まで引っ張られました。彼のアルバムやらビデオやらよりも、このクリーンでモダンな豪邸の何とも言えない不気味さがいいですね。

ちょっとネタばれになってしまいますが、普通は多重人格を描いた場合、他のキャラクターが交互に登場したりするのに、何故か全て共存しているかのような設定が面白みがありました。心理学的な症状に合わせているのではないせいかも知れませんが、多重人格というより、空想上のお友達という設定だから故に共存している状態なのでしょうか?

パーフェクト・ホスト−悪夢の晩餐会− [DVD] / デヴィッド・ハイド・ピアース, クレイン...
パーフェクト・ホスト−悪夢の晩餐会− [DVD] / デヴィッド・ハイド・ピアース, クレイン・クロフォード, ナサニエル・パーカー, ヘレン・レディ (出演); ニック・トムニー (監督)パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会
posted by 淀川あふるー at 17:54 | Comment(2) | TrackBack(1) | 犯罪/スリラー 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。