2011年12月24日

路上のソリスト The Soloist



路上のソリスト」(The Soloist)は、2009年のアメリカ映画。ロサンゼルス・タイムズの記者スティーヴ・ロペス原作の「The Soloist」。実話に基づいた映画です。

離婚してちょっと寂しい生活をしているコラムニスト、スティーヴ・ロペスと、音楽の才能に恵まれながらも精神病にかかりホームレスに落ちぶれてしまったナサニエル・エアーズのお話です。芸術分野では豊かな感性が必要になるせいか、音楽など芸術に携わる人達はとても神経質だったり繊細だったり、感受性が強かったりしますが、このナサニエル・エアーズもシャイでとても繊細な男性です。

ダウンタウンロサンゼルスは昼はビジネス街ですが、夜になると様相がガラッと変わります。昼間でもエリアによってはショッピングカートを引いたホームレスの人達などを見かける、ちょっと危険なエリアもあります。この映画はそんな町の背景に埋もれてしまうような一人のホームレスの男性の人生に、実は隠されたドラマがある事を伝えてくれます。

あらすじ
坂道を自転車で散歩していて、飛び出して来たアライグマを避けた為に転倒して顔を縫う羽目になってしまったスティーヴ・ロペス(ロバート・ダウニー・Jr)。次の日、ダウンタウンLAにあるロサンゼルス・タイムズに出勤して、パーシング・スクェアで綺麗なバイオリンの音色を聞きます。音のする方へいくと、ベートーベン像の下でホームレスの黒人男性(ジェイミー・フォックス)が二本の弦しか張られていないバイオリンを奏でています。

スティーブが自分の名前を名乗り、男に話しかけると、彼は自分がナサニエル・アンソニー・エアーズ Jr.という名前で、ジュリアード音楽院に行っていた事を語ります。彼に興味を持ったスティーブはジュリアード音楽院に電話を掛け確かめるのですが、卒業名簿に彼の名前は無いと返事が返ってきます。ところが折り返し電話がかかり、卒業はしていないけど在学はしていた事が後に分かります。

彼に興味を持ったスティーブは会話から出て来た電話番号に電話をして、ナサニエルの姉から彼の生い立ちを聞き出します。。。

子供の頃から音楽が好きでベートーベンを尊敬するナサニエルは、チェロの練習に日々励む暮らしをしています。その才能が認められジュリアード音楽院に入学するのですが、在学中に精神的なブレイクダウンを起してしまいます。統合失調を発症した彼は母親の家からも飛び出し、行方知れずになってしまいます。

ナサニエルの音楽に対する深い愛情を知ったスティーブは、彼の事を新聞のコラムに書きながら、自分のコネクションを使ってナサニエルの生活を改善し、音楽の世界に返り咲かせようと奮闘するのですが、その中途半端な関わり方は独善的でもあります。「相手の為を思って」という押しつけが、時にはナサニエルの心理的な負担になってしまいます。

それでも無関心ではいられないナサニエルの悲惨な境遇。彼の人生に関わって行く事で徐々に抱える恐怖や苦悩が明らかになって行きます。上から目線で相手に関わるのではなく、友達であるという対等なラインに立った時に本当の手助けが出来る、何だかとても考えさせられるストーリーです。

路上のソリスト 【VALUE PRICE 1500円】 [DVD] / ロバート・ダウニーJr...
路上のソリスト 【VALUE PRICE 1500円】 [DVD] / ロバート・ダウニーJr., ジェイミー・フォックス, キャサリン・キーナー (出演); ジョー・ライト (監督)路上のソリスト [DVD] / ジェイミー・フォックス, ロバート・ダウニーJr, キャサリン・キーナー, トム・ホランダー, リサ・ゲイ・ハミルトン (出演); ジョー・ライト (監督)路上のソリスト [単行本(ソフトカバー)] / スティーヴ・ロペス (著); 入江 真佐子 (翻訳); 祥伝社 (刊)映画「路上のソリスト」オリジナル・サウンドトラック / サントラ (演奏) (CD - 2009)
posted by 淀川あふるー at 16:36 | Comment(2) | TrackBack(1) | ヒューマンドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
香菜子と言います。私の家族は精神分裂病・統合失調症です。状態が安定していないので、被害妄想で非常識な言動も頻繁にあります。こういう映画をきっかけに、世の中の皆様の精神分裂病や統合失調症に対する理解が深まれば良いなと思っています。少し自分勝手で傲慢高飛車な意見かもしれませんが。香菜子
Posted by 香菜子 at 2016年07月18日 15:57
香菜子さん

この映画はアメリカ映画ですが、アメリカでは日本よりも精神病に対する考え方が進んでいて、普通の病気と同じように「私は〜病だ」という事を自己申請する人達も多く、それに対して色眼鏡でその人を見るという状況も日本程では無いと思います。

最近ではあるNPO団体がCMで、「アメリカの大人の4人に一人は人生のある時期になんらかの精神的な病気を患う事がある」自分自身や身近な人が患う事もあるのだから、もっと受け入れましょう、というメッセージを流していました。

精神的な病気に対する理解が日本でももっと深まっていくといいなと私も思います。
Posted by あふるー at 2016年08月11日 14:24
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路上のソリスト
Excerpt: 新聞記者が出会った、弦が2本しかないヴァイオリンを弾くホームレス。実話をもとにした、感動の映画でした。 主人公ロペス(ロバートダウニーJr)はLAタイムズの記者だったが、ある日2本しかないヴァイオリン..
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Tracked: 2012-01-23 17:08
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