「パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会」(The Perfect Host)は2010年のアメリカ映画。ダーク・コメディ/スリラー映画。
シット・コム「そりゃないぜ!? フレイジャー」の精神科医の弟ナイルス役で知られるデビッド・ハイド・ピアースが、サイコな役柄で登場する映画です。神経質な性格で、一見、知識階級の没個性な人物に見えるけど、実はもの凄く変わり者というキャラクターをやらせると抜群の才能を発揮します。表情の端々に浮かび上がるそのキャラクターの性質に、程よい不気味さがあって良いです。
とってもサイコな犯罪映画なのですが、ブラックユーモア的な笑いを誘うストーリになっています。
あらすじ
LA。銀行強盗ジョン(クレイン・クロフォード)は、警察から逃れる為に高級住宅街に逃げ込む。豪邸の郵便受けに入っていたハガキを盗み見てハガキの差出人の友人を装い、中年紳士ウォーウィック(デビッド・ハイド・ピアース)をだましてまんまと家に入り込む。
友人達を招いた晩餐会の準備中だった一人暮らしのウォーウィックは、ジョンにワインを勧め、フレンドリーに彼を受け入れるのだが。。。
高級住宅に住む男性が、いきなり飛び込んできた男を招き入れるという設定には無理がある感じもしますが、(この映画の場合は特殊な男性なのでもちろん招き入れる訳ですが)高級住宅に住む、独身貴族の怪しげな中年男性、という設定はそれだけで既にミステリーがありますね。
ストーリーの終わり近くで彼の職業やお金の稼ぎ方が判明するのですが、微妙に生活感のないモデルルームのように綺麗な彼の家の中の様子に「何やってここまで稼いでるんだろうか?」と最後まで引っ張られました。彼のアルバムやらビデオやらよりも、このクリーンでモダンな豪邸の何とも言えない不気味さがいいですね。
ちょっとネタばれになってしまいますが、普通は多重人格を描いた場合、他のキャラクターが交互に登場したりするのに、何故か全て共存しているかのような設定が面白みがありました。心理学的な症状に合わせているのではないせいかも知れませんが、多重人格というより、空想上のお友達という設定だから故に共存している状態なのでしょうか?
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あと、多重人格じゃなくて、幻覚じゃないですか≧≦
私が多重人格設定なんだな、と思った点はいくつかあったのですが、次の日、会社に出勤するシーンで全員ウォーウィックの後をついて行ってるシーンがありましたよね?
皆で「バーン」って感じちょっとキャットウォークっぽく出社して、ちょっと笑っちゃうシーンだったと思いますが、そこでウォーウィックの日常シーン(仕事場)にもついて来る=常時いる=一人一人が彼の人格、という設定なのだと思いました。
あと個人個人の人種を含めたキャラクター設定や行動設定などが綿密だし、実際に行動(自分で自分に手紙を出したり)してしまっているので、そこら辺も多重人格だから?と思いました。
そこら辺の説明はないので、推測ですが。