英語版
「スリーパーズ」(Sleepers)は、1996年のアメリカ映画。バリー・レヴィンソン監督作品。音楽はジョン・ウィリアムズ。ロレンゾ・カルカテラによる同名小説が原作で、作者いわく実話に基づいているそうです。犯罪/サスペンス/ドラマ映画。
公開当時も豪華なキャストとヘビーな内容で話題になった作品ですが、テレビで放映されていたので久しぶりに観ました。4人の少年期はまるでスタンド・バイ・ミーの様なのですが、ある事件が元で180度人生が変わってしまいます。少年達が、平和な少年期の終焉を迎えると言うストーリーラインもスタンド・バイ・ミーと重なる部分がありますね。
あらすじ
60年代ニューヨーク。労働者階級の街に育つ4人の仲の良い少年達、ロレンゾ”シェイクス”カルカテラ、マイケル(ブラッド・レンフロ)トミー、ジョン。そのタフな街で育つやんちゃな少年達を、兄のように見守るボビー神父(ロバート・デ・ニーロ)。悪戯盛りの少年達は、ある日ホット・ドック屋台で代金を払わずに注文したマイケルが逃げている間に、他の3人がカートを押して地下鉄の入り口の階段に運び、屋台を落下させてしまうのですが、下にいた通行人に大けがをさせてしまいます。からかい半分でした悪戯で、4人はウィルキンソン少年院へ収容される事になります。
ウィルキンソン少年院ではショーン・ノークス(ケヴィン・ベーコン)を始めとする看守達が、少年達に定期的に暴力を繰り返しており、シェイクス、マイケル、トミー、ジョンの四人は、看守達に強姦されてしまいます。自分たちの尊厳を傷つけられた少年達はそれ以上の傷を恐れ、親やボビー神父には少年院で起こっている事は隠しておきます。
14年後。ウィルキンソン少年院で悪い方に矯正されたトミーとジョンは立派にギャングになり、ある日立ち寄ったバーでノークスに遭遇し、撃ち殺してしまいます。。。
自分たちの身に起こった事を、自分の心の深い所にしまっておいて成長した4人の男達が、ある日を境に復讐に走るストーリーです。大人になったシェイクスをジェイソン・パトリック、マイケルはブラッド・ピットが演じています。勝った事の無いダメダメのアル中弁護士でダスティン・ホフマンも登場します。
そして最低看守ノークスを演じているケヴィン・ベーコンの演技力の幅の広さは凄いですね。冷たくいやらしい目つきで少年達を支配して行き、観ているこちらも鳥肌が立ちます。シェイクスに服を脱ぐ様に指示した時の目つきと口調に現れる変態さ。「マジ死ね」と思ってしまうくらい、厭らしい人物になりきっています。
誰にも声が届かない地下室に連れて行かれるシーンの、暗くて長い地下の廊下を歩かされる少年達の絶望感が伝わってくるシーン。そしてその長い廊下の暗闇を引いて撮影しているシーンは、少年達の心の奥の闇を象徴しています。悪い少年達を更正するハズの少年院が、更に悪い少年達を製造するような、少年達の心を思いっきり歪める場所だなんて健全な社会では受け入れられない事情ですね。作者の主張する様に実話だったのなら、とんでもない話ですね。
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![スリーパーズ
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![スリーパーズ―恐怖の少年院と復讐の記録 [単行本] / ロレンゾ・カルカテラ (著); 田口 俊樹 (翻訳); 徳間書店 (刊) スリーパーズ―恐怖の少年院と復讐の記録 [単行本] / ロレンゾ・カルカテラ (著); 田口 俊樹 (翻訳); 徳間書店 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41JRNEVCR5L._SL160_.jpg)